マグネシウム Mg ミネラル 臨床検査

2010年06月20日 17:30

マグネシウム Mg は、生体内では99%が細胞中に存在しており種々の酵素の補助因子として作用し、生体代謝調節に重要な役割を担う金属です。特に虚血性心疾患、不整脈、高血圧、脳血管障害にはマグネシウム欠乏が関与すると考えられています。一方、高マグネシウム血症は腎機能障害例に生じ、カルシウムをはじめとするミネラル(電解質)代謝に異常をきたし、腎性骨異栄養症に関与しています。

血清 マグネシウム Mg は、男性が女性よりわずかに高値を示し、加齢による上昇のほか、日内・日差・季節変動も認められますが、いずれも基準範囲内です。
また、尿中Mマグネシウムは、生体全体の代謝状態をよく反映しますが、人種、食習慣、飲料水などで異なります。睡眠時に減少し、午前中後半に最大となるという日内変動が認められます。

基準値:1.6~2.1 mEq/l
・高値を示す病態
マグネシウム剤過剰投与、アジソン病、ビタミンD投与、ミルク・アルカリ症候群、リチウム治療、急性肝炎、急性腎不全乏尿期、甲状腺機能低下症、高マグネシウム透析液使用、白血病、慢性腎不全
・低値を示す病態
蛋白栄養不良症、飢餓、偏食、家族性腎性マグネシウム喪失症、吸収不良症候群、急性膵炎、原発性アルドステロン症、高カルシウム血症、糖尿病、尿細管性アシドーシス、慢性アルコール中毒、慢性腎不全利尿期、利尿剤投与


カテゴリ:検査項目 疾患 マ行

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