カリウム K ミネラル 臨床検査

2010年06月20日 17:26

カリウム は ナトリウム と反対に主として細胞内液に多く存在(血清中にも一定量存在)します。その濃度は神経や筋肉の興奮性に関与し、特に心筋に大きな影響を及ぼします。
血清カリウム値は血清と細胞内、血清と体外の カリウム の移動で平衡状態が保たれています。

したがって、下痢・嘔吐による喪失や腎からの排泄促進で 低カリウム血症 をきたし、腎不全などカリウム排泄障害や細胞からの放出によって 高カリウム血症 をきたします。
基準値:3.5~5.0 mEq/l
・高値を示す病態
保存血の輸血や輸液による過剰注入、カリウムの過剰経口投与、生体内および生体外溶血、アシドーシス、腎不全、乏尿、無尿、組織壊死(糖尿病のときのインスリン欠乏、外傷や火傷など)
低アルドステロン症(アジソン病、下垂体機能不全、抗アルドステロン剤の連用)

・低値を示す病態
カリウム摂取不足、代謝性アルカローシス・糖尿病性アシドーシスの回復期、周期性四肢麻痺、嘔吐・下痢、アルドステロン症(副腎皮質の腫瘍や過形成)、クッシング症候群、肝硬変、ネフローゼ、本態性高血圧、Bartter症候群など、多尿、利尿剤投与時


カテゴリ:検査項目 疾患 カ行

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