血清鉄 Fe 貧血 鉄 臨床検査

2010年05月28日 00:05

血清鉄(Fe)は、貧血の病態把握を行うための基本的な検査です。生体内の鉄の総量はおよそ3~5gであり、その1/3弱が鉄貯蔵蛋白であるフェリチン等と結合して主に肝などの臓器中に貯蔵されており、残りの2/3がヘモグロビン鉄として存在、血清鉄は0.1%程度です。

鉄は血色素(ヘモグロビン)を形成する重要な元素であり、通常3価(Fe3+)の化合物として食物より摂取され、胃液中の塩酸により3価の鉄イオンとして遊離され血中に運ばれます。したがって無胃酸者や低胃酸者は吸収障害により鉄欠乏性貧血になりやすくなります。
基準値:M 50~200 F 40~180 μg/dl
・高値を示す病態:再生不良性貧血、巨赤芽球性貧血、鉄芽球性貧血、ヘモクロマトーシス、肝硬変 など
・低値を示す病態:鉄欠乏性貧血、真性多血症、悪性腫瘍、慢性炎症性疾患 など


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