free T3 FT3 遊離トリヨードサイロニン

2010年05月27日 23:57

甲状腺ホルモン(T3・T4)は血中ではほとんどが結合蛋白(主にTBG:サイロキシン結合グロブリン)と結合しています。トリヨードサイロニン(T3)において、遊離型(FT3)は総T3のほぼ0.2~0.3%であり、遊離型のみが末梢組織に入りホルモン作用を発揮します。また甲状腺ホルモンの中でT3は最も強い活性があります。

FT3 を測定することはTBGの影響を受けないので、TBG異常症患者の甲状腺機能の把握に有用です。また甲状腺機能亢進症の治療による寛解例では、一般にFT3はFT4に遅れて正常化するといわれています。一方病態増悪時には逆になるためこれらの測定は病状把握に有用です。
基準値:2.1~4.1 pg/ml
高値を示す病態
・FT4高値の場合:甲状腺機能亢進症、甲状腺ホルモン不応症
・FT4正常の場合:T3-トキシコーシス、甲状腺機能亢進症再発初期
低値を示す病態 :甲状腺機能低下症


カテゴリ:検査項目 疾患 FGHIJ

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