クレチン症 症状 甲状腺機能低下症

2010年05月25日 01:01

クレチン症 は、先天性、あるいは幼少時に発症した甲状腺機能低下症により発達上の障害を起こす疾患です。甲状腺ホルモンは全身のエネルギー利用を促すホルモンであり、エネルギー需要に応じて甲状腺から分泌されますが、クレチン症ではこれが不足するので全身でエネルギーを利用できず、神経系・心臓・代謝など各器官の働きが低下します。

主な症状
1)無力感・皮膚の乾燥・発汗減少・便秘・体重増加
2)全身がエネルギーを利用できないので、活動が低下し無力感を持ったり低体温になる。
3)皮膚の活動が低下して、低体温とあわせて発汗が減少し乾燥。
4)代謝が低下して皮下に粘液状の物質が沈着して浮腫ができる(粘液水腫)。この場合見られる浮腫は、指で押しても全く圧根を残さない。
5)腸管の活動が低下して便秘になる。
6)活力の低下により精神活動も緩慢となり、偽痴呆を呈することがある。
7)心臓の活動が低下して徐脈になり、心臓への粘液状物質の沈着も見られ、不整脈の原因となる。

クレチン症で問題となる症状は、早老による動脈硬化などです。 また子供のクレチん症の場合は生育に必要な甲状腺ホルモンが欠如するので、発育障害や知的障害にいたる場合があります。


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