ナトリウム Na ミネラル 臨床検査

2010年06月20日 01:38

ナトリウム Na は細胞外液中の陽イオンの主体をなすミネラル(電解質)です。通常、成人の生体内の ナトリウム Naの含有量は体重1kgあたり、およそ55mEqでその約40%が骨に含まれています。また、細胞外液中の浸透圧活性物質の95%以上はNaとそれに随伴する陰イオン(ClとHCO3-)とで占められるのでNaとClは細胞外液の量と浸透圧を規定する重要な因子です。

細胞外液と細胞内液の組成は著しく異なりますが、水は細胞膜を自由に通過し得るので、細胞内外の浸透圧は等しくなるため、血清Na濃度は全体液浸透圧の指標となります。

基準値:136~148 mEq/l
高値を示す病態:下痢、嘔吐、発汗、本態性高Na血症、中枢性・腎性尿崩症、糖質・鉱質コルチコイド過剰、高張食塩水負荷時 など
低値を示す病態:Addison病、Na喪失性腎症、ADH分泌異常症候群(SIADH)、甲状腺機能低下症、代償性低Na血症(高度の高血糖、高BUN血症など)、偽性低Na血症(高脂血症、高蛋白血症など)


カテゴリ:検査項目 疾患 ナ行

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