血液像 WBC分類 基準値 臨床検査

2010年06月15日 02:29

白血病 など血液系の悪性腫瘍では、骨髄芽球など、通常は骨髄内に留まり末血には出現しない幼若な白血球が認められ、病状の進行に従い割合が増加します。出現した芽球の性質を検索するため、特殊染色やフローサイトメトリーによる表面マーカーの検索が行われます。血液系悪性腫瘍の確定診断には、骨髄穿刺が有用です。

白血球の比率を示す白血球分画は、成長に伴って変化します。生まれたての新生児では、好中球が主体ですが、およそ生後2日目から幼時期はリンパ球主体となります。成人と同じ好中球主体になるのは、学童期以降です。

基準値 単位(%)
好中球桿状核球 1.0~7.0
好中球分葉核球 34.0~70.0
リンパ球 18.0~49.0
単球 2.0~10.0
好酸球 0.0~8.0
好塩基球 0.0~2.0

高値を示す病態
・好中球増加:急性感染症、悪性腫瘍、白血病(慢性骨髄性)、炎症性疾患
・リンパ球増加:伝染性単核症、リンパ性白血病、百日咳、流行性耳下腺炎、一部の慢性感染症
・好酸球増加:各種のアレルギー疾患、寄生虫症、猩紅熱、膠原病
・好塩基球の増加:骨髄増殖症候群、CML(とくに急性転化時)
・単球の増加:単球性白血病、発疹性の感染症(麻疹など)

低値を示す病態
・好酸球減少:ウイルス性疾患、時に重症感染症、中毒、脾腫


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