抗体は、リンパ球のB細胞が産生する糖タンパク分子で、特定のタンパク質などの分子(抗原)を認識して結合する働きをもち、主に血液中や体液中に存在しています。細菌やウイルスに感染すると血清中に抗体が産生されますが、細菌やウイルスなどのタンパク質(抗原)に対して産生された抗体の量を示す指標を抗体価といいます。
通常は、検査室で血清を2倍・4倍・8倍・・と希釈していき、抗原抗体反応により凝集が見られた最大の倍数を抗体価とします。また、ELISA(酵素結合免疫吸着法)で特異性の高い抗原抗体反応を利用し、酵素反応に基づく発光・発色を機器で測定する方法もあります。ELISAは、微量タンパク質や感染微生物抗原の検出・定量に広く用いられています。
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