コレステロール T-Cho 総コレステロール 臨床検査

2010年05月07日 02:08

血液検査の項目にある 総コレステロール値 とは、すべてのリポ蛋白に含まれる コレステロール を一括した値で、中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロールなどが含まれます。血中の コレステロール は、食物からの供給は3割に満たず、大半は体内での生合成で供給されます。主たる合成臓器は肝臓であり、コレステロール はステロイドホルモンや胆汁酸の材料、細胞の膜構成成分として利用される重要な物質で、血中では約70%がエステル型で存在します。

肝臓から末梢への コレステロール 供給はおもにLDLコレステロールの形で運ばれ、逆に末梢から肝への転送はHDLコレステロールの形で行われます。
総コレステロール の測定は、原発性・続発性高コレステロール血症のスクリーニングに用いられ、肝での生合成障害、血中リポ蛋白の代謝異常、腸管での吸収障害などで総コレステロールは異常値を示します。
基準値:130~219 mg/dl
高値を示す病態:原発性高コレステロール血症(家族性高コレステロール血症、Ⅱa,Ⅲ型高脂血症、リポ蛋白リパーゼ欠損症など)、続発性高コレステロール血症(糖尿病、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群、肝癌、閉塞性黄疸)、von Gierke病など
低値を示す病態:一次性低コレステロール血症(α-リポ蛋白欠損症、無・低βリポ蛋白血症など)
ニ次性低コレステロール血症(甲状腺機能亢進症、アジソン病、肝細胞障害など)


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