血小板 は血液の止血機構に欠かせない血球成分です。血小板が減少する場合は骨髄からの産生低下(再生不良性貧血など)、破壊亢進(特発性血小板減少性紫斑病など)などが知られています。肝硬変では産生低下と分布異常、さらに自己抗体の影響を受け血小板が減少します。血小板数が3万/μlを下回ると、脳出血を来たすおそれがあり、すみやかな対応が要求されます。
基準値:14.0~34.0 (×10000/μl)
高値を示す病態
・腫瘍性:本態性高血小板血症、慢性骨髄性 白血病、真性多血症
・反応性:出血、摘脾後
低値を示す病態
・産生低下:再生不良性貧血、急性白血病、巨赤芽球性貧血
・破壊亢進:特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、抗血小板抗体、血栓性血小板減少性紫斑病、播種性血管内凝固症候群(DIC)、バンチ症候群
・分布異常:肝硬変(産生そのものの低下もみられる)
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