γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GT または γ-GTP)は、ペプチドのN末端のグルタミン酸を他のペプチどまたはアミノ酸に転移する酵素であり、グルタチオンなどの生成に関与している酵素で、肝臓内の胆管で作られます。
γ-GT はアルコール性肝障害や薬物性肝障害において特に上昇しますが、必ずしもその値が障害の程度を反映するわけではありません。
トランスアミナーゼ値(ALT・AST)に比べて著しい高値を示すときは、ほとんどがアルコール性肝障害ですが、まれに酵素誘導を伴った細胞障害型の薬物性肝障害の場合もあります。
また γ-GT は幅広い肝・胆道系疾患でも高値をとるため、これらの疾患のスクリーニングに有用です。
基準値:7~59 IU/l
高値を示す病態:アルコール性肝障害、薬物性肝障害、胆汁うっ滞(肝内、肝外)、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌、過栄養性脂肪肝 など
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