LDHアイソザイム は、LDHが高値の際に、その由来臓器を推定するための検査です。LDHは、血球・筋肉・臓器に特徴あるアイソザイム比で分布しており、それらの臓器に障害がある場合には、その損傷に応じて血中に逸脱します。
基準値
LDH1 17.3~30.3%
LDH2 30.0~39.7%
LDH3 19.0~25.6%
LDH4 6.2~12.3%
LDH5 4.9~13.9%
高値を示す病態
1)1・2型上昇:急性心筋梗塞、悪性貧血、溶血性貧血、PNH
2)2・3型上昇:進行性筋ジストロフィー、白血病、悪性リンパ腫、胃癌等
3)5型上昇:急性肝炎、慢性肝炎活動期、卵巣癌、原発性肝癌等
4)アノマリー:酵素結合性免疫グロブリンによる過剰分画の出現(出現する位置は症例により異なるが通常は幅広く、1~5型に分類できない)
低値を示す病態:遺伝性MまたはHサブユニット欠損症(Hサブユニット欠損ではLDH1が、Mサブユニット欠損ではLDH5が消失する)、失活因子存在例
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