CK(クレアチンキナーゼ)は、CPK(クレアチンフォスフォキナーゼ)ともいわれ骨格筋、心筋、平滑筋、脳などに多く含まれる酵素で、それらの部位が損傷を受けると血中に逸脱します。CKは臓器特異性があり、筋型または骨格筋型(MM)、脳型(BB)、ハイブリッド型または心筋型(MB)の三つのアイソザイムで構成されます。通常、血中では大半が骨格筋型のCK-MMであり、CK-BBはほとんど認められず、CK-MBは心筋の障害以外はわずか(総活性の3%程度)に検出されるにすぎません。
CKは骨格筋の量を反映するため性差が認められ、女性は男性よりも低値です。また筋肉注射、激しい運動(不慣れの場合は顕著)、採血時の号泣、カウンターショック等(除細動装置)でも上昇がみられます。
基準値:M 60~270 F 40~150 IU/l
高値を示す病態:筋疾患(筋ジストロフィー、多発性筋炎、皮膚筋炎、尿毒症性ミオパチー)、脳血管障害・頭部外傷の急性期、てんかん大発作時、アルコール中毒、心筋梗塞、甲状腺機能低下症、心筋炎、副甲状腺機能低下症、糖尿病、悪性高熱症の保因者
低値を示す病態:甲状腺機能亢進症、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、関節リウマチ など
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