フルーツジュース を飲みすぎたときに、慢性的な 下痢 お腹の張り 腹痛 などを起こすことがあります。これは、フルーツジュース 中のフルクトース(果糖)やソルビトールの吸収不良が関与しています。小腸で吸収されなかった炭水化物(フルクトース、ソルビトール)は、大腸内の細菌により発酵され、水素、二酸化炭素、メタン、短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など)などが生じます。
これらのガスや脂肪酸の一部は、大腸で吸収されますが、吸収されなかった炭水化物は、消化管に浸透圧による負荷を与え、下痢を起こすことがあります。また、このことを利用して、便秘の場合に、フルーツジュースを飲むことで便通を良くしようとする人もいます。
小児が急性胃腸炎で下痢症状があるときの水分補給に100%フルーツジュース(果汁100%)は適していません。フルーツジュースの炭水化物(糖質)は11~16g/100ml以上で、この濃度は急性胃腸炎で下痢症状が見られるようなときの小腸の吸収能力を超えているため下痢症状を悪化させる可能性があります。
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